塗り壁体験ワークショップ
1月29日、楽しみにしていた「塗り壁体験ワークショップ」を開催しました。
当初、申込みが少なかったので心配してましたが、蓋をあけたら沢山の申し込みでホッとしました。
今回のワークショップでは、自然の色々なものを巧みに使い、枯らさずに利用してきた日本の木造建築や文化について知ってもらうことと、滅多に体験できない壁塗り作業を通し、自然と人の関わりを知ってもらうこと、自分が塗った壁があるお店としてオープン後も関心を持っていただくこと、そして何よりも、今までサラリーマンだった自分が、近所の方々と顔見知りになるというねらいを持って開催しました。
朝いちばん、これまで施工会社のアリュメールさんのところで保管していた障子を取り付けました。
障子が入るだけで、とても引き締まり、古民家風の雰囲気が増します。
準備作業として、本日塗り壁を行う壁の周りをすべてマスキングテープ張り。
準備も終えて、いよいよ本番。
ワークショップのプログラムでは、まず、日本の伝統的な木造建築について、(一財)世田谷トラストまちづくりの高橋さんを迎えて話していただき、次に今回の改装で漆喰塗りをお願いしている左官屋の広島さんによる実技、その後参加者による塗り壁作業という流れとし、午前の部と午後の部に分け、それぞれ同じ内容で2回行うことにしました。
日曜日ということもあり、午前の部は親子の参加が多く、近所のご家族や友人親子など
15名が参加。
高橋さんによる日本の木造建築のお話では、日本の伝統的な建物は木のほか、土、石、植物から作った和紙など、色んな自然のものを使っているといったことや、木は年輪の数だけ使うことができ、法隆寺の柱は2000年の木を使っているので、1300年経った今も十分に使えているなど、参加者も「へー」と言いながら話に聞き入っておりました。
続いて、いよいよ左官親方の登場です。この道50年の大ベテラン。職人さんは寡黙なイメージありますが、親方はとても良く喋るので、ワークショップ向きです(笑)
塗り方の実演を披露した後、一人ひとり、練習としてコテとコテ板を持って1枚の壁に漆喰を塗りました。「あれ、全然のびない!」「思った通りに行かない!」「感触が思った感じと違う」など、初めて手にしたコテの扱い方に四苦八苦。
お父さん、お母さん、我が子の壁塗り姿を動画に一生懸命納めていました。
図工が好きな女の子は、かなりハマったみたいでした。将来、私がここの壁を塗ったのよ~と、友達や彼氏を連れてきてくれることを期待します。
今日は、仲間の協力でランチ用のおにぎりと豚汁、参加者用の甘酒づくりを行って頂きました。午前の部を12時に終え、講師とスタッフみんなで楽しいランチのひと時。
朝早くから本当にありがとうございました。
ランチでお腹いっぱいになり、昨日までの準備でバタバタとして疲れがたまっていたので、若干眠気が襲ってくるなか、午後の部がスタートしました。
午後の部は9名の参加で、大人の方の参加が多かったので、高橋さんによる建物の話も午前の部よりちょっと専門的な話もちりばめられておりました。
つづいて、親方登場。
高橋さんの振りで、左官屋さんの技の一つである、コテの裏に壁材を乗せる「コテ返し」を披露。みんなから「おー!」と言われ、「俺は50年やってるんだから当たり前~」と笑っていました。
コツはこうだからと教えてから、やってみな!と、いきなりコテ板とコテを渡された参加者。意外とできちゃって、みんなから拍手!!親方からも「お~、うまいね~」とお褒めの言葉。
その後はそれぞれ、午前の部で塗り残した壁を塗り作業。背の高い参加者は、上の壁まで手が届きます。「背の高いことで得したことはあるだろうが、低いことで得した覚えがない!と、施工会社のアリュメールの社長談(笑)
塗り終えないと残業ですよ~と冗談で言ってましたが、やはり予定の時間では終わらず、時間のある方だけ残ってもらって親方の仕上げ作業を手伝ったり、気の利く方がコテや板を水で洗ってくれたりしてくれて親方大喜び(笑)
何とか、4時半頃でワークショップは終了できました。
その後、残れる人で鍋を囲み、飲んで歌って、楽しい夜を過ごしました。
あれだけ昼間眠かったのに、飲むと覚醒されたのか、目がシャキッと冴えていました。
今回のワークショップに来てくださった参加者の方、ありがとうございました!
講師の高橋さん、広島さん、日曜日にもかかわらず、ありがとうございました
スタッフとして、裏方でランチや甘酒を作ってくされた仲間の皆様、感謝です!
とても有意義な日曜日でした。
細々な準備
気づけば、1月も下旬に。
3月25日にオープンを予定しているのに、まだまだ改装も終わってないし、冷蔵庫や食器棚などの備品類も揃ってなく、少しばかり焦ってまいりました。
正月から今日までの間で、多少進めたことを紹介します。
まずは、トイレ周辺
洗面器のまわりに何も無かったので、鏡と手拭きハンガーを付けました。
家具の量販店で鏡を買ったのですが、枠の木の色が明るいので、濃い色に塗り直し。
鏡の周りにマスキングをして、濃い茶色の水性塗料を刷毛で塗りました。
タオル掛けのハンガーも、良いのが無かったので、木っ端をつかってハンガーを自作。
スイッチカバーも木製のものに取り換え、トイレットペーパーホルダーは、ネットで購入。
これでトイレ周りはなんとか完了となりました。
1月中旬には、左官屋さんがやって来て、外の壁は漆喰で仕上げられました。
1月22日、時間があったので、コーヒーカップや皿を購入するため、益子へ足を運んできました。
街路樹に絵馬を括り付けてありました。この地域の文化なのでしょうか。もう少ししたら、お焚きあげで燃やすそうです。
購入したカップや皿を洗ってカウンターに並べてみました。
カップは数が揃わなかったので、色んなカップを購入。
本棚にする予定の棚に並べてみたら、なんかギャラリーっぽくなりました。
この棚を含め、カフェではギャラリー貸しも行っていきます。
さて、今度の日曜日、内装で塗り残している壁を、近所の子どもたちを集めて、漆喰塗りの、塗り壁体験ワークショップを開催します。どうなることか、楽しみです。
祝!火入れ
クリスマス明けの26日、ついに薪ストーブ本体とガスコンロと作業台付き2層式シンクがやって来ました!!
まずは、朝一番で薪ストーブの取り付けから開始。
ストーブは、英国のハンターストーブ社のスカゲン。鋼板製で、針葉樹や豆炭なども使えるマルチ燃料のストーブです。さすが、森林資源の少ないイギリスのストーブです。
家にストーブを運び込み、炉台の上に設置し、本体と煙突をジョイントしてからストーブ内部のパーツを取り付けていきます。
内壁の部分に取り付ける素材は、園芸資材で使用されるバーミキュライトと同じ、南アフリカで採取される苦土蛭石を固めたもの。とても軽いです。
薪を置く場所のステーを取り付けます。今朝は寒かったので、鋼鉄製のストーブや部品はかなり冷え切っていて、30秒も触っていると、とても冷えるとアリュメールの社長さん。最後に扉をつけて完成。
いよいよ、待ちに待った火入れです。
念願の薪ストーブに火が着きました!!思えば、10年以上前から薪ストーブが欲しいと言い続けてきましたが、我が家は小さいから無理だろうと半ば諦めていたのに、言葉に出し続けていると夢は叶うものなんですね。
扉を締め切ったままでもすぐに炎がたち、一気に燃え上がり二次燃焼が始まります。
煙突を見ると燃え始めは煙が出ていましたが、すぐに無煙になりました。
ほどなく、冷え切っていた部屋がポカポカに。とても気持ち良いです。
冬は、お客さんはカウンターから、こんな感じで薪ストーブの炎を眺めるのでしょう。
薪ストーブの設置が終わり、次にシンクとコンロの搬入。コンロがやたら重く、自分も加勢してトラックから家に入れようとしたとき、土木工事の方たちが丁度やって来て、
ありがたいことに、手伝いますよと言われ、若い方2名も加わり厨房まで運び込むことができました。加勢がなかったら、自分を含め3名でヒーヒー言いながら、歯を食いしばって運び込むところだったのでとても助かりました。ありがとう!!って感じです。
いよいよ、カフェらしくなってまいりました。
お正月は、薪ストーブの炎を眺めながら一杯やれそうです。
チムチムニー
いよいよ、今日は薪ストーブの煙突の取り付け作業が行われました。
薪ストーブで重要な役割を果たすのがこの煙突。煙突によりドラフト(上昇気流)の流れを生じさせ、空気を入れ換えないと薪は効率よく燃えません。煙突は太くて、高いほど排気効率が上がりますが、ドラフト効果は温度差で左右されます。一重の煙突は安価ですが、熱が外に逃げ、上のほうでは排気温度が下がるので、ドラフト効果が弱まるため、煙の排出がゆっくりとなり、煤やタールが煙突内部にこびりつきやすくなり、屋外では結露も生じることもあります。そのため、高価ではありますが、排気温度が高温で保たれ、ドラフト効果が安定する断熱二重の煙突が使われます。長く伸ばせば伸ばすほどお値段も跳ね上がっていきますが、ここはケチってはいけない大事な部分です。
さて、取り付け作業はというと、二段梯子を屋根まで伸ばし、上から糸を垂らし、煙突を通す穴の芯から屋根までの垂直を取ります。
それにしても、こんな浅い角度で梯子を架けて大丈夫なのかと思って見ていたら、見た目よりも身軽(^^)にアリュメールの社長さんがヒョイヒョイと階段を上っていきました。
芯を決めたら穴に煙突を通し、ステーで固定。
部屋の中はこんな感じ。この下に薪ストーブが設置されます。
次々と煙突をジョイントして伸ばしていきます。
途中で屋根の庇と雨樋の出ている分を曲げて屋根の上まで伸ばし、煙突トップを被せてて完成。
外に高く伸びる煙突は、遠くからでもとても目立ちます。とても壮観。思わずチムチムニー、チムチムニーと、メリーポピンズの歌を口ずさんでいました。
今年のクリスマスはサンタもやって来るかな~。
なんてことを思いながら眺めているうちに、アンテナが目障りに。今度撤去しよう。と、ここまでは良かったのですが、さらにべランドの物干し竿も気になりだした途端、あ~!お店がオープンしたら、洗濯物はみっともなくて干せないじゃん~!!って超現実な世界に引き戻されてしまいました。チーン。
2度目の塗装など、細かな作業
12月15日から3日間、埼玉県吉見町の雑木林で、笹刈り作業をして、しゃがんだり、立ったり、切った笹を集めて抱え、山を登ったり下りたりしながら端に片づけることをしたら、さすがに疲れました。土曜日の夜に帰宅し、お風呂に入って横になったら気づいたら爆睡。スッキリ目覚めた日曜日です。
さて、今日はリフォームを依頼しているアリュメールの社長さんが、カウンターの2度目の塗装など、細かな作業をしにお一人でやって来ました。
まずは、カウンターのアクリル塗装2度目の作業。前回塗ったところをやすりで削り、さらにアクリルを塗装しました。水拭きしても塗装が剥げないよう、5度塗りをするそうです。
続いて、炉壁の左官作業。前回のブログで炉壁を塗装したと書きましたが、塗装ではなく、左官をしておりました。部屋の雰囲気に合わせ、漆喰に墨を混ぜて塗ったそうで、今日は2度目の壁塗り。益々渋い色合いとなってきました。
壁が乾くと、濃い灰色のシックな色合いとなります。
次に、煙突まわりの外壁の漆喰塗り。白い壁に黒い煙突がつくと、とても目立ちそうです。
暖かな陽気で助かります。自分は外の壁塗りをしている間、脚立を出して壁塗り作業している横にある梅の木を剪定。花芽が沢山ついていて、来年の梅干しも沢山作れそうです。
さて、店舗ドアの取っ手を今日取り付けました。当初、取っ手を塗装した薪にしようか、流木にしようかなどなど、色々案がありましたが、最終的にアリュメールの社長さんがこれにしよう!と決めたのがこの取っ手。
ドアに取り付け、黒の塗装を厚塗りしました。古民家の蔵など鉄の取っ手は、経年で塗装がはがれ、錆びが出るとその上から黒く塗装して、凸凹してた取っ手となるのをイメージしたそうですが、そこまで表すのは出来なかったと、ちょっと残念そう。それにしても、何を使ったか分かりますか?よくこんなもの見つけたもんだと驚いてしまいました(^^)
アリュメールの社長さん、他と同じような物は作りたくないという、とてもこだわりの強いお方です。
いよいよ薪ストーブ設置作業が始まりました。
薪カフェのメインとなる、薪ストーブ設置のための作業として、炉台づくりが12月5、6日の2日間に行われました。
炉台に敷く石は、イギリス産のスレート。薪ストーブもイギリス製のハンターストーブなので、何となく相性もよさそう。
壁には旭化成建材のALCという耐熱性、耐火性の優れたパネルを使っております。
壁とパネルの間に隙間をあけることにより、空気の層でストーブの熱を遮断する工夫が施されます。
アリュメールさんは、鉄製のロの字のステーにネジを取り付ける際も、熱を壁の伝えないため、直接ねじ込むのではなく、ねじ穴を大きくあけて、木と接する側の部分でねじを止めるといった、火災に配慮した細やかな施しで安心です。
ALCパネルと鉄製ステーをボルトで止め、穴をモルタルで埋めて壁は完成。
続いて炉台づくりに進みます。
ALCパネルを敷いた上に、スレートを互い違いに張り合わせ、短いところはグラインダーでカットします。
壁と炉台が完成はこんな感じになりました。
翌日、壁をペイントして炉台は完成。
白い壁と炉台の色合いがとてもマッチしています。
いよい、薪ストーブの設置に進むかと思うと、とてもワクワクした気分です。
クロス張り完了
師走というのに、暖かい陽気が続き、外仕事の職人さんには大助かりのことでしょう。週明けの5日、6日の2日間、厨房と廊下、トイレのクロス張りが行われました。
それにしても、アリュメールの社長Yさんと膨大なサンプルを見ながら、それぞれの部分の壁、天井、床のクロスをどれにしようか、あーでもない、こーでもない、こんな感じでどうか?壁と天井のコントラストは?などと話し合い、何とか決めていきました。
厨房の壁は、なんとチョークを使える壁紙。今日入荷した食材などをさりげなく書いたり、本日のおススメなどを書いてお客さんに見てもらったらどう?とアリュメールの社長さんの提案。それは面白い!といことで決定。Y社長、自分よりこのお店の開店後ワールドが頭の中に(^^)
さて、今回のクロス屋さんも、もちろん埼玉の方。
何と自分がツリーハウスづくりなどの里山活動をしている埼玉県吉見町の隣の川島町の方で、ご夫婦でやって来られました。聞けば、クロス屋の奥さんは、生まれは世田谷の上馬だそうで、小学生の時に親が川島に新居を購入して引っ越され、そのまま川島在住のご主人と一緒になったそうです。
以前は若い人を雇っていたそうですが、言われたことしかやらないし、先を読んで仕事をする意欲もなくて、結局続かなくて辞めてしまって以来、奥さんが手伝っているうちに仕事を覚え、人件費も馬鹿にならないので、今では夫婦でやってると言って笑っておりました。夫婦で一緒のお仕事。羨ましい限りです(^^ ;)
さすがご夫婦、息の合った仕事で、奥さんが先に壁にかけてある物やネジなどを取り外し、下地の壁を平らに仕上げていく作業を進めます。その間にご主人はクロスを張る位置を決めて配管部分や柱の出っ張り部分を採寸して上手にカットし、糊をつけて張り付けて次々に張っていきます。
こんな状態の厨房が
こんな感じに仕上がりました。
床も、こんな感じで張り合わせていきます。
2ロールを使ったため、つなぎ目もプリントに合わせてしっかり揃えます。
糊を床に垂らし、ヘラでササ~っと均一に塗っていく様子はさすが、職人技。簡単そうに見えて素人ではできません。この糊は、乾いても木工用ボンドのように固くならないそうです。
最後は、床下収納部分を張って厨房は終了。
1日目は、ここで終了。翌日、トイレ、廊下周りの作業となりました。
作業2日目は、奥さんではなく、娘さんと2人でやって来ました。
いやいや、娘と一緒にお仕事。これまた何とも羨ましい(^^)
本日ですべて完了すべく、スピーディーに作業を進めると言っておられました。
午前中にトイレが終了。トイレは便器などがあって、とても張りにくい場所だそうです。スピーディーに仕事をすると言っても、昨日、奥さんが、うちの人は仕事を丁寧にしないと気が済まないので、他のクロス屋さんより時間がかかると言ってたとおり、急いでいても、トイレに午前中いっぱいかかる丁寧な作業でした。
お昼を挟み、午後は廊下部分の仕上げ作業。
まずは、客室からトイレに抜ける部分の廊下を仕上げられました。
客室からトイレに抜けるドア。客室側は全体を黒く色を塗り、廊下側は淵しか塗っていなかったので何故だろうと思っていたら、クロスを張る計画だったんですね。施主は細かい仕様をあまり把握しておりません(^^)
居住側の仕切りドア周辺は、既存のクロスに近いもので仕上げられました。
作業が終了したのは、夕方6時過ぎ。昨日も7時近くまでかかっていました。
今まで下地がむき出しだったところが仕上げられ、とても気分が高まります。
こんなに綺麗に仕上げても、その後、物が運ばれたり、違う業者が入って傷をつけられることもあるそうです。そうなると、クロス屋さん、ここ、傷ついてるよと言われ、その部分をやり直させられることもしばしばとか。
帰りの運転は、娘さん。運転させないと、覚えないからと、お父さんがやさしく誘導して車庫から車を出して帰って行きました。