世田谷らしい空き家・空き部屋等の地域貢献活用モデル 公開審査会

世田谷区では、区内にある空き家等(空き家、空き室、空き部屋)を地域資源として有効活用することで、地域コミュニティの活性化や再生を目指しています。

そこで、空き家、空き部屋等を活用し、地域課題の解決や地域にプラスアルファとなり価値の創造を生み出すことを応援する「空き家等の地域貢献活用企画」のモデル事業を毎年公募しています。

モデルに選ばれると、企画実現に向けた初期整備費用として、改修工事費等に1モデル最大200万円(耐震補強工事の場合はさらに100万円)まで助成金が交付されます。

 

空き家等地域貢献活用相談窓口|市民まちづくりの支援|トラストまちづくり事業|一般財団法人世田谷トラストまちづくり

 

今回、私たちが進める薪カフェプロジェクトでは、世田谷と里山の自然を守り育むとともに、新たな地域コミュニティの創出を図るカフェにしようと企画していることから、改装費の一部を軽減できることもあり、モデルに申請しました。

 

申請にあたり、6月頃から担当窓口の世田谷トラストまちづくりに伺い、職員との相談から始まり、申請書類の書き方のレクチャー、我が家が建築基準法に違反してないかといった現地調査、仮提出した申請書類の書き直しを何度か経て、応募締切日の8月17日に何とか提出しました。書類提出し、ほっと一息と思っていたら、9月11日に行われる公開審査会用のパワーポイントを8月中に作成し、一度チェックしたいと言われて、休む間もなくプレゼン用パワポを作り、8月末に窓口に持参してチェックされ、そこで指摘された修正箇所を直して何とか公開審査会まで準備を整えることができました。

 

そしていよいよ、9月11日の日曜日、申請されたモデル企画についての公開審査会が三軒茶屋キャロットタワーにある、生活工房にて開催されました。

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この助成金は最大600万円までの予算で、1団体200万円までと言っても、応募件数が多く、審査に受かった団体が多い場合折半ということ。情報では結構な団体数が申請の相談に来ていると聞いていたので、審査が受かっても200万円は厳しいかなと思っていたら、最終的に応募した団体は、自分のところを含め、2団体。世田谷区もモデル事業を進めたいだろうし、何度も窓口で相談し、担当者の感覚で審査が通るレベルまでは書類の完成度が上がったみたいだし、パワポもストーリー性もあるし、アニメーションをふんだんに、効果的に作っているから、視聴的にもインパクトはあるし、これはイケル!楽勝!と審査会が始めるまでは楽観していました。

 

公開審査が始まり、自分たちは2番目だったので、1番目の団体のプレゼンを聞いておりましたら、かなりパワーポイントも作りこんでいて、2名の方が交代しながら企画説明をし、しかも台本まで作って、審査委員や会場の参加者に語り掛ける演出もあり、今日まで何度もプレゼンのリハーサルを行ってきたんだろうと想像もされ、圧倒されてしまいました。企画内容もよく練られていて、プレゼン後の審査委員の質問も評価が高いなかでの質問でした。

 

一方、自分は台本も作ってないし、プレゼンのリハーサルもしてないし、、、。1番目の団体の企画内容からしたら、とても稚拙ではないか!!と、楽観していた状況から、こりゃマズい!と一気に余裕が消え失せ、自信もガラガラと崩れてしまいました。

 

そんな状態のなか、いよいよ自分たちの番が。2名の仲間が自分の後ろに立って応援して頂きましたが、狼狽しているため審査委員の堅い表情に圧倒されて緊張度がマックスに達していました。何とか笑顔を取り繕いつつ話をしていたら、予定時間の8分があっという間に来て最後は端折るようになってしまいました。

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プレゼン後の審査委員の質問も、企画の具体性が見えないなど、厳しい質問が相次ぎ、しどろもどろに答えつつ、応援に立って頂いている仲間のフォローにも助けられ、何とか終了となりました。

 

ここで、1度休憩が入り、いよいよ公開審査の発表です。

 

審査基準は、「継続性」、「地域貢献度」、「モデル性」、「費用対効果」を見て評価されます。合格するには、4名の審査委員の過半数の票を得ることが条件です。昨年度までは5名の審査委員だったそうですが、今回は4名。同じ3票でも、昨年度より厳しさが増していました。

 

それぞれの評価基準について、団体ごとに各審査委員が講評されました。案の定、1組目の団体はどの基準も高評価。聞いていて、こりゃ落ちたなと諦めムードが漂っていましたが、自分たちの企画については、厳しいことも言われましたが、期待度はあると評価されているような気が少しだけしました。

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さて、それぞれの評価が終わり、投票となりました。半ば諦めていたのですが、もしかしたらと、一縷の望みをかけ、心の中で拝んでいたら、1組目の団体はもちろんでしたが、自分たちも何とか満票を頂くことができました。会場にいた参加者も、きっと驚いたのではなかったでしょうか。

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いや~、さすがに嬉しさが心の奥から湧き出してきました。

今日までの準備の苦労も報われました。

多分、地域コミュニティづくりのテーマとしては、1組目の団体もそうですが、「子育て」、「高齢者」、「介護」などといった福祉的な分野が多くを占めるなか、「環境」という今まで申請が無かったテーマが新鮮さと期待感を得ることに繋がったと思われます。

最後に、採択された各団体から一言今後の抱負を言って終了となりました。

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はじめは自宅でカフェでも、という単純な発想だったところから、どうせやるなら、次世代を担う子どもたちに自然の大切さを教えたり、地域に密着してコミュニティづくりをしようという風に、どんどん発展し、いつの間にか世田谷区も期待している事業となってきました。

 

本当の意味では、これからが大変です。

気を引き締め、多くの人に期待して頂けるような運営をしていきたいと思います。

まずは、審査会で指摘されたことを再考し、実現化させていくところから始めます。