コーヒー教室 初級編
台風9号が関東を襲撃した8月22日(月)、雨風もようやく収まった19時30分。
この日は、埼玉県で行っているツリーハウスづくり活動に時々参加いただいている、Oさんがお勤めされている、コンパスコーヒー九品仏店にて、コーヒー教室初級編が開催され、薪カフェオープンに向けて勉強しに参加してきました。
Oさんは、埼玉の里山に来られた時、いつもコーヒーを淹れてくださるのですが、その味がなんとも美味しく、淹れ方次第でこんなに味が変わるのかと、驚いていたので、勉強できる機会があれば、ぜひ参加したいという念願が叶いました。
指導はコンパスコーヒーのオーナーK氏。
初級編ということで、話はそこそこ、美味しいコーヒーの淹れ方の基本をお教えしますということで、まずは基本的なことのお話しとして、コーヒー豆の精製法について。
精製法は大きくは3つに分類され、赤いコーヒーの実を収穫後、外皮と果肉を取り払い、発酵させてヌルヌルした粘膜質の部分を水で洗い流し、乾燥させて脱穀する「ウォッシュド法」、収穫した豆をそのまま天日乾燥させる「ナチュラル法」、最近増えてきた、水でゴミや草を水路を通し、洗い流してから精製する、ウォッシュドとナチュラルの中間的な「セミウォッシュド法」があるそうです。
ウォッシュドは中南米やアジアなど、水が大量に使える地域で行われる精製法で、クリーンでフルーティな風味、ナチュラルは水があまり使えないアフリカ地域の精製法で、乾いたコクと香りの風味、セミウォッシュドはブラジルなどで行われ、独特な風味があるとのことで、一度に飲み比べしてみたいです。
続いて品種の話。主流はアラビカ種が占めていて、ブルボン、ティピカなどの亜種が人気です。そして、もう一つはカネフォーラ種ですが、こちらは独特な香りと渋みで、たまに飲むには良いけど、という感じだそうです。こちらも飲んだことがないので、一度は口にしたいと思いした。
さて、精製法と品種の話が終わり、いよいよ淹れ方の実技。
まずは、オーナーK氏のお手本。
ドリッパーを温めるのと、紙のにおいを抑えるため、まずはペーパーフィルターを熱湯で濡らします。
ちなみに、ドリッパーは、真ん中に一大きな穴が空いている透過式のハリオを使用。
透過式は自分で味を調整できますが、カリタやメリタの浸透式は、誰が入れても一定の量を出すことができますが、味も調整することができないため、コーヒー好きは透過式を使用するとのこと。あれ?自分は今日まで、3つ穴のカリタを使って、ゆっくり注いでいました!!!
続いて、コーヒーをドリッパーに入れ、お湯を注いだ時に、コーヒーがドリッパー際にまで流れ出ないよう平らにします。このとき、ドリッパーをコンコンと叩いたりすると、フィルターが目詰まりを起こすので、絶対にしないで下さいとのこと。横にゆすって平らにします。10グラムの豆で130ミリリットルが一人前の量。
そして、いよいよ抽出。
まずは、真ん中あたりからゆっくりお湯を注ぎます。
新鮮な豆の曳きたては、ガスでプクッと膨らんできます。美味しさを引き出すために、蒸らしをしますが、あまり蒸らしに時間をかけると、苦みやエグミ、酸味が出るので、なるべく素早くすることが大切だそうです。
蒸らしが終わったら真ん中からゆっくり、手首をかえさないよう回しながら注ぎ、ドリッパー際にコーヒーで土手を作り、後はその土手を壊さぬよう、500円玉くらいの大きさでコーヒーの泡が出るよう注ぎます。こうすることで、ドリッパー内でコーヒーが
対流します。また、お湯は白くさせないよう、お湯の入れる高さに気を付け、細く一定の量を、粉に対して直角にゆっくり注いでいくのがコツだそうです。
お手本のコーヒーは、香り、コク、苦み、酸味がとてもマイルドに混じり合い、絶妙な味で、さす当たり前ですが、「美味しい!!」と思わず唸ってしまいました。
お手本見たら、いよいよ実習。
4人の受講生は2人組に分かれ、オーナーとお店の従業員の方がマンツーマンでついて見て頂きながら、順番にコーヒーを淹れてみます。
注目されているため緊張してしまい、なかなかうまく注げません。
いや、緊張しているだけでなく、そもそも姿勢や動作が出来ていないようです。
指導いただきながら、何とか淹れてみんなで味見。
同じ豆、同じお湯、同じ容器なのに、苦みやエグミなど、他の人とこんなに違うものかと、驚いてしまいました。苦みには、美味しい苦みと脂っぽい美味しくない苦味があって、上手く淹れないと脂っぽい苦みになってしまうそうです。
一人2回ほど、淹れ方を指導いただき、終了となりましたが、1回目と2回目でも淹れ方が変わってしまい、コーヒーの難しさをただただ実感しました。
安定した美味しいコーヒーを淹れるのには、沢山の練習が必要です。
今回の授業で教わったポイントは、手首を返さないこと、粉に対して直角に淹れること、お湯は途切れることのないよう、細く一定の量を注ぐこと、お湯の注ぐ高さも気を付けること、お湯を注ぐとき、腰でなく、足で体を回すようにすること、ということ。今回は初級編ということで、基本的なレクチャーでしたが、中級編、上級編となると、より内容も深くなるそうで、腕を磨いて是非とも受講してみたいものです。
それにしても、コーヒーをこよなく愛するコンパスコーヒーのオーナーK氏。コーヒーにまつわる色んな話が飛び出て、1時間の授業も、気づくと30分以上オーバーして終了。何時間でもお話ししたいと仰られていましたが、自分ももっともっと色んなお話しを伺いたいと思うほど、楽しい時間を過ごすことができました。
終了後、透過式のハリオのドリッパーとフィルターを購入し、お土産で頂いたコーヒー豆を自宅に帰ってさっそく曳いて淹れてみましたが、こりゃ、相当な修行が必要とため息が出たコーヒー教室初級編の夜でした。
K氏のコーヒーに対する深い愛情から、色んなことをお話しさ楽しい時間を過ごしました。